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2012年6月22日 (金)

飛行機、こわい

Jetplane
元来、飛行機というものが苦手で、学歴を理系と文系というものに分けると、理系に属する私がこういうこと云うと恥ずかしいのですが、いまだに理解できないんですよね、何であの重ったいものが空飛ぶのか。

いや、何度も乗ってますよ、飛行機。つい先日もチューリッヒまで12時間、その後、国内便で1時間。

そこに行くべき用件があり、それに乗らねば、そこに行けなければ、それは覚悟決めるんですけど、どうしても納得してないんですよ、それに乗って空飛んでることに。

だから、今まで何べん乗っていても、それは仕事だったり、どうしてもそうしなければならない状況かどうかで、しかたなく乗ったというか、いつも、今回は仕方ないよなと、心の中でつぶやいているんですね。今まであれだけ飛行機乗ってて、自分のお金を払って乗ったこと2回しかないんです。なんていうか、自らのせいでそうなったんではなく、誰かのせいでそうなったんだということで、止むを得ずと思うことにしてるわけです。

何か、飛行機のこと好きな人がこういう文読んでると、イライラするというか、じゃ乗るなよお前とか、思うと思うんですけど、すいません。

国内の場合、どこかに行くことになった時に、すぐにどこに飛行場があるか調べる人いますけど、いや、そこに行くのはJRの方が便利なんじゃないかとか、飛行場までの時間や、飛行機飛ぶまで待ってる時間入れると、電車の方が早くない? などと、すぐにJRのまわし者のようになります。駅弁買ってビール飲みながら行こうよなどと言うのも、自分がリラックスできるからそう言ってるだけなんですね。

飛行機好きな人って、すごくいろんな航空会社のことよく知ってて、機内食なんかのいろんなサービスにも詳しくて感心します。自分が好きな会社や便があって、マイルがたまったら、それを利用してまた飛行機乗ったりしますよね。

私も最近になって、周りの人から勧められて、マイルためるようになりましたが、何かこれがたまることによって、また別の飛行機に乗るようなはめになったらどうしようかと、なかばひやひやしていたりします。

見渡してみると身の回りには、私のように飛行機が苦手な人というのもわりといて、私の奥さんもそういう人です。たいていの趣味も性格もほぼ合わない夫婦なのですが、飛行機に関しては同じ気持ちになれます。したがって、うちは家族で飛行機に乗ったことは一度しかありません。たった一度家族でハワイに行ったときに乗りました、その時だけです。家族旅行は、圧倒的に新幹線か車です。

仕事仲間にも、すごく飛行機がダメな人がいます。

いつだったか金沢で撮影の仕事が終わって、3人でタクシー乗って小松空港に向かっていた時、誰からともなく、実は飛行機って苦手なんだよねっていう話になって、聞いてみると全員そうで、3人とも我が意を得たりになって、またこういう人たちに限って、飛行機事故の話にやたら詳しいんですね。そんなこと散々話してるうちに、誰かが運転手さんに言ったんです。

「JRの小松駅って、ここから遠いですか?」

結局、飛行機キャンセルして、電車で東京まで帰ったんですね。ビール飲んで駅弁食べながら、皆ご機嫌でしたね。4倍ほど時間かかりましたけど。

また、私の知ってる人の中でも相当飛行機に弱いカメラマンの方がいらっしゃいまして、二人でロケ地に向かう機内で打ち合わせをすることになった時、

「じゃ、打ち合わせしましょうか。」って声かけたら、

その時、その人が読んでた雑誌は上下逆でしたし、その時打ち合わせしたことは、現地についいたら全部忘れてました。

でもこの人、空撮になるとヘリコプターから身を乗り出して撮影したりするんですよね。

そういうのはいいらしくて、よくわかんないんですけど。

 

そんなことで、きれいで感じのよいキャビンアテンダントさんから、

「どうぞおくつろぎになって、快適な空の旅をお楽しみください。」

とか言われても、基本的に空飛んでるあいだは、緊張しているわけで、あまりよく眠れなかったりします。ただ、海外からの帰りの便では、仕事が済んでちょっとホッとしてたり、疲れてもいるので、寝ちゃうこともあり、むしろそういうときは積極的に寝てしまおうとするんですね。

でも、思い通りにならないこともたまにあり、これも旅の面白さですけど。

ロスから東京に帰る便で、私の席のまわりが、観光とかじゃなくてはじめて日本に行くことになった中国人の団体だったことがあって、たぶん20人くらいいたと思うけど、皆 興奮しててうるさいのと、何かと私に東京のことを聞いてくるわけです。私、あんまり英語できないからわかんないって云ってるのに、なるべく簡単な単語使って、身振り手振りで話しかけてくるんですね。でもまあいろいろ不安なんだろうし、極力役に立ってあげられればと、話してるうちに、何か仲良くなって着くまでしゃべりっぱなしで、

寝るどころかくたくたでした。

こういう人って、基本的に良い人で、初めて日本に行く人のことが多いです。

これもいつだったか、サンフランシスコから帰ってくるときに、やはり隣の席のご婦人が、生まれて初めてアメリカから海外に出る人で、その時、私、飛行機に乗る直前まで、仕事で三日三晩徹夜していて、完璧に成田まで寝て帰ろうと思ってたんですね。

このミセスが、すごくフレンドリーに話しかけてくださるんです。私、英語があんまり話せないんですいませんねって云うと、なんか中学生レベルの英語で私がわかるまで話しかけてくださるわけです。どうも娘さんが北京に留学しているとかで、はじめて母親である私が会いに行くんだと、興奮気味です。あーー北京は行ったことないんでよくわかんないです、すみませんって云うと、じゃ、アジアの話にしましょうって云うんですね。なんかすごくためになる英会話の家庭教師にレッスン受けてるようで、勉強にはなるんですけど、とにかく眠いわけです、こっちは。で、実は、アメリカでの仕事でずっと寝ていないということをやっと分っていただき、寝かせていただいたわけですけど、

彼女、全く悪気なく親切な人で、食事の時間になると、たたき起して下さるわけです。

すごくおいしそうよなどと、ニコニコされております。結局、成田に着くまで国際交流は続きました。眠かったけど。

 

こうやって、何かの縁で袖触れ合った人と、一期一会の時を楽しむのも、旅の醍醐味だし、飛行機ならではってとこもあるんだけど、やっぱなんかくつろげないんだよな。

 

 

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