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2011年1月28日 (金)

○○語録

最近ツイッターに少し参加し始めて、それはそれで面白いのですけど、ツラツラ読んでいると、時々いろんな名言とか語録が出てきて楽しめます。

確かに、これらは、文章の長さも内容も、けっこうツイッター向きで、つい読んでしまいます。

たまたま読んだ名言集は、古今東西の作家や学者から、松下幸之助・本田宗一郎はもとより、孟子・法然上人・マザーテレサから、大山倍達・ボビージョーンズ・千代の富士まで、ありとあらゆるジャンルから集められています。語録で出ていたのは、寅さん語録に長嶋語録、これもなかなかです。ついでに、語録といわれるものには、どのようなものがあるのかを、インターネットで調べてみますと。

あります、あります。ご存知、毛沢東語録から、坂本龍馬語録、山本五十六語録。イチロー語録に、アントニオ猪木語録、キングカズ語録、オシム語録、はたまた、松岡修造語録に、桃井かおり語録と・・・

ためになるもの、おもしろいもの、笑えるものと、いろいろですが、その中で最高に嬉しいのは、やはり長嶋茂雄語録でしょう。Nagashima2

 

この方は、プロ野球史上、もっとも有名な人です。選手時代はスーパースターで、日本中の誰もが彼を知っていました。そして、何よりも彼はファンから本当に愛されていました。彼の発言は、メディアを通していつも注目されていて、そのコメントはある意味、必ずファンの期待にこたえてくれました。それは、この人独特のサービス精神でもあったと思いますが。

そのコメントのひとつひとつを集めた人がいて、それを公開しているインターネット上のサイトがいくつもありました。名言の数々をご紹介します。

まず、いわゆるひとつの、英語ものというジャンルがあります。

「メイクドラマ」 「失敗は成功のマザー」 「ワーストはネクストのマザー」

肉離れを「ミートグッバイ」と表現したり、

不甲斐ないジョンソンに、「ユーは、マンだろ」と叱責し、

「アイム、失礼」など、

2000年の正月に、「んーーミレニアム、千年に一度あるかないかのビッグイヤー」

「松井君には、もっとオーロラを出してほしい」

「桑田君をスライディング登板させるつもりです」

「勝負はネバーギブアップしてはいけないということですね」

記者から、恋愛中の夫人のことを聞かれ、「僕にもデモクラシーってもんがあるんです」

さすがに、これほんとだろうかというのもあって、

立教大学時代の英語の追試で、

I live in Tokyo. を過去形にせよという問題に、I live in Edo. と答えたとか、

ドジャーズに視察に行った時、帰りのタクシーを呼んでほしくて、関係者に、

Please call me Taxi. と云って、翌日からドジャーズの選手たちから、

Hey Mr.Taxi. と呼ばれたという話もありました。

英語に限らず、

巨人の監督を辞めて、12年ぶりに再び監督に就任した時、

「僕は12年間、漏電してましたから」

また

「昨夜も午前2時に寝て、午前5時に起きましたから、5時間も寝れば十分です」

「今日、はじめての還暦を迎えまして、しかも年男ということで…」

他にも、これはある意味ていねいでもありますが、

「一年目のルーキー」 「今年初めての開幕戦」 「体験を経験」 「疲労からくる疲れ」

「バースデー誕生日」 「秋の秋季キャンプ」などというのもあります。

名前の呼び間違いシリーズもあって、

鈴木康友に、「ノブヨシ、調子はどうなんだ」

「ピッチャー阿波口」そのときブルペンには、阿波野と川口がいてあわててたそうです。

広澤代打時に、「代打、広岡」

娘の三奈さんに、「おい、三奈子」

最もすごかったのは、昔ご自身が担当した商品のラジオCMの録音で、

「こんにちは、長嶋茂雄です」というコメントを、何度も、

「こんにちは、長嶋シゲルです」と、読んで、スタッフが絶句したというのがありました。

 

この話を、長嶋さんの大ファンの友人に話したら、

「いや、長嶋さんは昔シゲルだったことがあるのだよ」

と云っていましたが。

 

なんだか嬉しくなる話ばかりですよね。

さらに、すでに有名ですけど、私が大好きなエピソードです。

巨人軍、ノーアウト1塁のチャンス、長嶋監督が代打を告げに出てきます。

「バッター、淡口!」甲高い声とともに、長嶋さんはバントのゼスチャーをしています。

 

もひとつ、

阪神タイガースの掛布雅之は、自分と同じ千葉出身の長嶋さんの大ファンで、大変尊敬していました。そのことは長嶋さんもよくご存知で、ある時、掛布が大スランプに陥った時のことです。

長嶋さんは東京から大阪にいる掛布に電話をかけました。たとえライバルチームの4番打者であっても、何とかスランプから救ってやろうという広い心の持ち主なのです長嶋さんは。

二人のバッティング談議は、熱く続きました。話しつくして、ある間ができた時、長嶋さんが云ったそうです。

「掛布君、ちょっと構えてみてくれる?」

掛布は、少し考えてから、バットを持って構えたそうです。

 

いい話ですよねえ。

たぶん、こういう話が沢山あって、ファンたちがそれに尾ひれを付けたり、集めたりしているのは、この方の作為のないまっすぐなところが愛されてるからなんだと思います。

んーーん、いわゆるひとつの人徳なんでしょうか。 

私事ですが、数年前に亡くなった義父は元プロ野球のピッチャーで、現役時代、長嶋さんとよく対戦したそうです。長嶋さんがどんなバッターだったかを聞いたとき、

「まったくどの球を待っているのか、わからない人だった。」と云っていました。

その義父が年を取って、ある賞をいただいた時に、長嶋さんが色紙を送ってくださいました。今も大事に飾ってあります。

「野球とは、人生そのものだ。長嶋茂雄」

けだし名言です。

 

 

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