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2007年7月 3日 (火)

プロ野球日本シリーズ・2005

Baseball1_5かれこれ40年も、タイガースファンをやっていると、たいがいの事ではめげないのですが、今回の日本シリーズは、ちょっとへこみましたね。

私が阪神のファンになってからのペナントレースでの優勝は、今年で3度目です。1度目が、1985年。21年ぶりの優勝。バース・掛布・岡田・真弓たちが、1シーズンに200ホーマーを放ち、その勢いのまま日本一になったあの年です。2度目が2003年。星野監督の大改革が功を奏して、18年ぶりに歓喜に沸いたあの優勝。セ・リーグには球団は6球団しかないのに、どうして我がチームは21年ぶりとか、18年ぶりにしか優勝できないんじゃろかと、いつもぼやいていたのですが、今年は2年ぶりにやってくれたのです。

もちろん、今年の胴上げも、やっぱりうれしかったです。ただ、1度目と2度目に比べると、やや冷静に受け止めることができました。そして、私たち多くの阪神ファンの関心は、すでに日本シリーズに向かっておりました。2年前の日本シリーズは、第7戦までもつれた末にダイエーホークスに敗れました。今年は、そのホークスがパ・リーグの代表権を、ほぼ手中にしていましたし、私たち阪神ファンは、雪辱を果たして、20年ぶりに日本一になるんだと、意気込んでおりました。その後、予想に反して、ロッテマリーンズがプレーオフを勝ち上がってきて、対戦相手に決まったのですが、私たちは、それはそれで、何するものぞという感じでした。確かにパ・リーグのプレーオフは壮絶で、ロッテの底力には脅威を覚えましたが、うーん、これはひょっとすると第7戦くらいまではもつれるかもな、くらいの受け止め方でしかありませんでした。何を根拠にかはわかりませんが、私たちには、不思議と妙な自信があったのです。私の友人のトラキチの万ちゃんは、

「向井、オレ、どうイメージしても岡田監督の胴上げのシーンは甲子園の風景しか浮かんでこないんだよ。つまり、第5戦までにタイガースの日本一は決まるな、これは。」

などと申しておりました。

ところがどっこい、確かに万ちゃんの云ったとおり、甲子園で胴上げは行われましたが、宙に舞っていたのは敵将でした。あろうことか、一回も勝てなかったうえに、長い日本シリーズの歴史上、記録に残る最悪のワンサイドシリーズとなってしまったのです。全4試合のマリーンズの挙げた総得点33点に対して、タイガースの挙げた得点は4点。得点差は29点です。チーム打率.190、チーム防御率8.63、いいとこなしです。5日間ただ茫然としているうちにシリーズは終わってしまいました。

そんなことはないと思うのですが、私たちファン同様に、監督やベンチ、選手たちに、何の根拠もない日本一のイメージがあったということは考えられないでしょうか。いや、どうもそんな気がしてきたなあ。岡田の顔みてると、どうもそんな気がするなあ。

冷静になって考えると、敵将バレンタインは、大リーグのワールドシリーズを戦ったこともある短期決戦のプロです。先日発売された”Number”によると、彼は、9月からロッテのスコアラーを総動員して、阪神の戦力分析を始めていたようです。それも全員が毎晩徹夜になるような激しさで。

こんなエピソードも載っていました。ロッテには、里崎と橋本というレギュラークラスの捕手が二人います。バレンタインは二人を競わせながら起用しているのですが、ある時、遠征先で2人で飲みに行って帰ってくると、バレンタインがこう云ったそうです。

「ライバルが仲良くしててどうするんですか。」

何だかいつもニコニコしていて陽気そうで、何だかわけのわからない日本語でリップサービスしているあのおっさんに、だまされた感もあります。敵は、思っていたよりずっとシビアだったようです。Baseball2_2

昔からタイガースというチームには、こうゆうところがあります。伝統的とでも云うのでしょうが、期待させておいて、思いっきり裏切ったり、どう考えても有利な試合なのに、なんとなく負けてしまったり。らしいといえばらしいのですが、久しぶりにやってくれました。油断してたわけじゃないんでしょうけどね。

こうして、今年の日本プロ野球のカードは、すべて終了しました。最後の最後まで贔屓のチームの応援ができたんだから、まあよしとしましょうか。

がっかりするのもこれ位にしとかないと、阪神ファンはやってられませんよ。

2005/11

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