古希の夏
そろそろ梅雨も明けまして、今年も半端ない暑さとのことですが、一年中で最も暑いこの時期になりますと、決まって私の誕生日が来ます。毎年のことだし、取り立てて何をするということでもないのですが、よりによってずいぶん暑い時に生まれたもんだなと思います。
それに、今回は、70回目ということで、どうも自身のこととも思えない年齢になってまいりました。
若い頃には、自分がその歳まで存在しているのかもわからないわけでして、ともかくこうして、どうにか元気でおることには、感謝するしかありません。
昔、70才という歳を見上げていた時のイメージは、いろいろなことをやり終えた人生の達人という風情で、モノの道理を知り、何に対してもジタバタしないで、常に頼りになるような、なんとなくリスペクトされるような存在になればよいのだろうか、などとと思っておりました。
が、今、自分の中にそういう自覚は生まれてきません。なんだかずっと、あるところからの延長線上におるようでして、成長もせず煩悩も消えず、いまだに意味もなくジタバタしているようなことです。
ただ、体力というのは確実に落ちてまいりますので、気持ちはあっても電池切れみたいなことで、行動力というのは衰退してまいります。
この歳になったら、多少なりとも、人に安心感を与えるような、かっこいい大人の人格になれるとよいのにとは思うのですが、相変わらず、落ち着きより面白味を求めてしまうもので、これは、ずっとそうなんだから仕様がないんですが。
ということなので、70にはなりますが、あまり変わり映えのしないいつもの夏です。
そういえば70歳のお祝いは、古希の祝いと云われておりまして、調べてみると、お祝いは数えの70歳、満69歳の時にするのが正式らしいです。ということは私の場合は去年だったようですが、まあどちらでもよいようなことが書いてあります。
それと、70歳は厄年なので、周囲からお祝いをされても厄払いにならないため、古希祝いはしないほうがいいとも言われているそうです。むしろ厄年には厄払いとして本人が周囲にご馳走を振る舞う習慣があるので、これまでよくしていただいたお礼に、今年は私の方から、お世話になった皆さんにご馳走しようかとも思います。
だいぶ前になりますが、昔私が所属しておった会社でえらく世話になった先輩から、年賀状をいただきまして、
「私、今年、古希になってしまいます。もうすっかり身体が硬くなって、コキッ!」
と書いておられて、爆笑したんですけど、上手いこと言うなと思ったんですね。
確かに、最近、身体がめちゃ硬いのは、実感しておりまして、コキッ!
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