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2012年8月15日 (水)

真夏のスポーツ観戦記

この夏は、ロンドンオリンピックの年でもあり、例年にも増してスポーツ満載。

ヨーロッパ圏のオリンピックは、寝不足覚悟とはいえ、連日の熱戦にややばて気味ではあります。最近歳のせいか涙もろくもあり、日本選手の活躍に、真夜中に一人涙ぐんでいるのもどうかと思っておるうちに、はやくも閉会式。習慣で朝早くに起きてみると、この日は、全米プロゴルフ選手権の最終日でもあり、復活をかけたタイガー・ウッズが、新鋭のロリー・マキロイを追い、そこに石川遼も参戦の様子が伝えられています。

かと思えば、同じ時間大リーグでは、テキサス・レンジャーズのダルビッシュ有が、デトロイト・タイガースのスラッガー、カブレラやフィルダ-を相手に、12勝目をかけて渾身の投球をしておりました。

そしてふと時計を見れば午前6時半、あと2時間もすれば、今度は夏の甲子園高校野球選手権大会の中継が始まります。こちらは大会6日目、今日も熱戦に次ぐ熱戦です。

思えば、この夏の私のスポーツ漬けは、この高校野球の東東京地区予選から始まりました。7月7日に開幕したこの大会に、うちの息子も出場しており、7月17日に優勝候補の強豪国士舘高校に6-0で敗れるまで、3試合を戦い、高校の野球生活を終了しました。この大会で敗れると3年生の部員は、そこで引退ということになるのが、夏のならわしのようです。全国3985校の球児たちは、たったの一校を除き、3984の敗戦を積み重ねてこの大会を終えることになります。トーナメント戦てそういうことなのだけれど。

息子たちのチームのこの3試合は全部観戦しました。平日には会社も休み、ものすごい猛暑の中、最後まで見届け、どうしちゃったんだというぐらい日焼けもしました。まさに夏の高校野球を満喫したんですね。

なんかこいつらの野球がこれで観戦できなくなると思うと、どうしても観ておきたかったんです。もちろん甲子園に行くずっと手前で負けてしまうだろうということも判ってるんですが。

彼らの学校は中高一貫校で、珍しく中学から硬式野球部があったので、彼らの学年の野球は、6年間見てきたことになります。まだ小学生に近い体型だった頃から見ていると、ずいぶんと身体も技術も成長したように思うのですが、勝負は相手あってのこと、突然見違えるように強いチームになることはありません。でも6年間、暇さえあれば、公式戦も練習試合も観に行きました。負けることの方が多いけど、皆少しずつうまくなってきます。今まで絶対に捕れなかった球が捕れたり、打てなかった球が打てたり、アウトにできたり、セーフにできたり、そういうのを見ているだけで飽きなくて。前より下手になることはあんまりないんです。硬式野球部ってどこもけっこう練習するもんなんですね。練習もきついし、監督もきついです、ものすごい勢いで身も蓋もなく怒られています、いつも。



Kokoyakyu何度も見に行くことで、一人一人の選手たちのキャラクターがわかってくるのも面白いことで、身体の成長も個々に違うし、それぞれ得手不得手があるし、性格も少しずつわかってきます。そういう中で、みんな泣いたり笑ったり、悩んだり調子乗ったりしながらやってきたわけです。残念ながら途中で退部してしまった仲間もいました。うちの息子も、何度かやめることになりそうなことがあったようだし、最後までやり通した連中というのは、それだけでほめてあげたいところがあります。

そして最後の夏、なかなかいい試合を観せてもらいました。だいたい得点力は低いのですが、いい守備をして、エースも踏ん張り、先手を打って逃げ切るパターンを彼らなりに作って頑張りました。最後に戦った国士舘高校は、さすがに優勝候補、格が上で手も足も出なかったけど、8回まで3-0で踏ん張り、エースも8回力尽きて6-0になって敗れたけど、コールドになってもおかしくない相手でしたから、よくやったと思います。

ただ、息子たちのチームがどれほど練習したと言ったところで、あの試合で初回にホームランを打った国士舘の3番バッターは、毎日の練習の後、10km走ることと1000回の素振りを欠かさないと、新聞に書いてありましたから、上には上がいるんです、果てしなく。

その国士舘高校は、東東京代表をかけた決勝戦に進み、大接戦の好ゲームの末、惜しくもサヨナラ負けを喫しました。もうこのあたりになると、どこが甲子園に行ってもおかしくないレベルなんでしょうが、勝負は時の運です。そして甲子園ではもうすぐ、この夏一度も敗れることのなかった一校が決まります。

 

息子の高校野球から、世界でたった一つの金メダルまで、ものすごくたくさんの勝ち負けを見届けては、そのたびに深いため息をつく夏なのです。

 

 

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